私がフリーランスとして仕事を始めた最初の頃、メルカリを使った転売で稼いでいたことがありました。いわゆる物販ってやつで、本質的にはマスクとかアルコール消毒液の高額転売と一緒。
レザークラフト用の「革」専門で売っていたんですが、今になって考えると、転売していたときの自分は心がすさんでいたのかもなーって思った話です。
なぜメルカリ転売に手を出したのか?
もう4年前のことになるので詳しくは覚えていないんですけども、私がメルカリ転売をやろうと考えたのにはちょっとしたきっかけがありました。
当時からレザークラフトにハマっていた私は典型的な「形から入る」タイプだったもんで、使いもしない革素材を大量に通販で購入していたんですね。
しかし大学に通ってバイトをしながらの作業だったので、当然制作の時間は長くは確保できません。
一方で通販でポチるのは簡単だったもんですから、当時住んでいた6畳ワンルームの部屋には大量の革のストックが積み上がっていました。
その素材を持て余した私が思いつきで始めたのが、革のメルカリ転売。
まとめ買いして単価500円くらいに安く手にいれた素材を、発送しやすいようにA4サイズにカットしてメルカリでは1500円で販売。
「まあ、誰も買わないだろうしそのうち値下げしよう」って思っていた出品が、飛ぶように売れる…っていう経験をします。
各種経費を差し引いても、500円くらいは利益として残るウマいビジネスです。
そんな経験で一気に味を占めた私は、メルカリ転売を半年ほど続けていました。
当時はイケダハヤトさんに傾倒していたってこともあり、ギラギラしたブログ記事を書いたこともありますし(今もはてなブログに残っています)。
しかし、今では転売からは完全に身を引いて、メルカリも一切使わなくなりました。
一時期あれほど熱中していたのがウソみたいですが、初めて自分の力で稼ぐって経験をしたからハイになっていたんでしょうね。
無理やり理由をこじつけたけど、結局「自分が何をしているのか」わからなかった
当時からずっと「メルカリ転売で3倍の価格で売っている自分」を正当化するために散々苦しんできたのも事実です。
詳しく紹介するのは控えておきますが、私が当時メルカリで売る革素材を注文していたのは、「革はぎれ」と検索したら1ページ目に出てくるような知名度の高い店でした。
そこで商品を買えば、私がメルカリで転売していた商品とまったく同じものが、3分の1の価格で買えたんです。
しかもA4サイズではなくもっと大きなサイズで。
当時の感覚を正直に言えば、「誰にでも手に入る商品を、情弱な人に向けて売っていた」みたいな感じでした。
そんな自分を正当化する理由って、何も思い浮かばないんですよね。
前にどこかの動画で転売のことを「企業から広告費をもらって売っていると考えよう」みたいな話を耳にしたことがありましたが、バカじゃねーのって今なら思えます。
だから、お金は多少手に入ったかもしれないけど自己肯定感はどんどん低くなっていきました。
「こんな仕事を、仕事と呼んでいいのか?」と、
このときの罪悪感は、今後一生消えることはないでしょうね。
転売を経験したからこそ、メルカリは一切使わないと決断できた
私はメルカリってサービスが出ていた当初から、なんとなーくイヤなイメージを持っていました。
もともと中古で商品を買うのに抵抗があり、「買うなら絶対新品!」って考える人間だったからってのもあるかもしれません。
しかしメルカリ転売を経験して、大きな罪悪感を背負って以来、メルカリを積極的に使うことはなくなりました。
余ったペットフードを「捨てるのはもったいないから」と少し前にメルカリをインストールしたことがありましたが、今思えばメルカリに出すくらいだったら普通にゴミとして出せばよかったかも。
新型コロナの感染流行で、在宅勤務になったり仕事がなくなったりする人は多いと聞きます。
中にはメルカリ転売のようなビジネスに手を出そうとしている人もいることでしょう。
昔の自分を見ているようで自己嫌悪の念を抱くので、個人的には転売ヤーは大嫌い。
絶対に転売はやるなとは言いません。
でも、転売をやってちょっとしたお金を稼いだところで、自己肯定感が下がって幸福からは遠ざかってしまうことは頭に入れておくといいですよ。