「除湿機を置きたくない」「だけど梅雨の時期に素早く洗濯物を乾かしたい」って時には、エアコンの暖房モードと除湿モードを交互に使うと効果的です。そのメカニズムについてメモしておきます。
肌寒い時に除湿運転しても効果なし
梅雨の時期にエアコンを使うってなると、リモコンに「除湿」「ドライ」って書かれた機能を使うことが多くなります。確かに除湿モードを使うと湿度が下がることもありますが、部屋の気温が低いとあまり効果はありません。
というのも、除湿(弱冷房除湿)モードってのは部屋の気温を下げる過程でエアコン内部に結露を発生させて、水蒸気を室外に放出してあげることで湿度を下げる仕組みになっているから。
結露を発生させるためには、エアコン内部の温度と部屋の温度の差が大きくないといけません。冬の窓サッシに結露ができるのは、外気と室内の温度に大きな差があるからですよね。
なので、除湿モードを使う際には、ある程度室温が高くなっている必要があるわけです。梅雨寒で気温が20度を切るような日には、除湿運転をしてもエアコンが動いてくれないこともあります。
実際、富士通のエアコンのヘルプページでは、
除湿運転で湿度が下がらない
という問題に対して、
☑ リモコンで設定した温度より室温が低くありませんか?
設定温度を室温より低くしてください。エアコンは湿った空気を取り込んで、冷やすことで除湿しています。
という解決法を示しています。
一度暖房で暖めてから除湿すると一気に湿度低下
気温が20度以下なんて日にも除湿をしたい場合には、除湿運転の設定温度を19度とか18度とかにしないといけませんが、それだと冷えすぎて体調を崩してしまう可能性が高くなります。
「だったら気温を一度暖めてあげればいいよね」というわけで、暖房の出番です。
除湿運転をする前に、一旦30度くらいに設定した暖房で部屋の空気を暖めてあげる。その後、25度くらいに設定した除湿運転によりエアコン内部に結露を発生させて、空気中の水分を追い出す。
エアコンが二台あるなら、片方を暖房にして片方を除湿にするってのもいいでしょう。そうすれば、どんどん結露が発生して部屋の湿度を下げてくれます。
ついでに暖房の暖かい風を洗濯物にあてれば、乾きも早くなりますしね。
電気代はかかるけど、除湿機なしでもOK
この方法の最大の欠点は、電気代が跳ね上がる点にあるでしょう。
エアコンの電気代は、気温と設定温度との間に大きな差があればあるほど高くなっていきます。氷点下から20度にまで上げる冬場の暖房ほどではないにしても、気温を乱高下させる使い方には多大な電気代が発生するはず。
なので毎日使うってわけにはいかないでしょうが、たとえば旅行直前の洗濯物を乾かして家を出たい時とかに便利だと思いますよ〜。