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「昨日の自分に教えたいこと」をテーマに書き散らしてます

【マタイ効果】4月生まれに勉強・スポーツができる人が多い理由

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小学校や中学校の頃を思い返してみると、4月生まれの子どもは2月や3月生まれの早生まれの子どもと比べて、運動も勉強もできる人が多かったような気がします。よくよく考えてみれば、1歳近く年齢が違うわけですから、活躍しやすくなるのは当然のこと。

『マタイ効果』とも呼ばれるこの現象は、「確実に子どもの成績や運動能力が高まる産み方」でもあるってことを、『武器になる哲学』って本で知ったのでメモしておきます。

「確実に子どもの成績や運動能力が高まる産み方」とは

多くの人が実践して「いない」にもかかわらず、確実に子供の成績や運動能力が高まる産み方がある、と言えば驚かれるでしょうか。

それは、子供を4月に産む、ということです。

これはよく知られていることですが、日本のプロ野球選手やJリーグの選手の誕生月は、統計的なバラツキとして説明できないほど、4月や5月などの「年度の前半に近い月」の生まれが多いことがわかっています。

私はあまりこういうことを考えたことがなかったので『武器になる哲学』を読んでびっくりしたんですが、スポーツマンの中には年度の最初の方に生まれた人が非常に多いんだとか。勉強に関しても、4月〜6月生まれの子どもの成績が、周りと比べて高いことがわかっているとのこと。

私もこれまでの経験を考えてみると、4月生まれに優秀な人が多く、3月生まれにはあまり良い印象を持っていなかったような気もします。この本を読んで、自分の記憶にバイアスがかかっているだけかもしれませんが。

しかし他の子どもよりも発育が早く、運動でも勉強でも好成績を残しやすい立場にいるということは、大人になってからも成功する可能性が高まるといえるんじゃないでしょうか。

発育が早ければ経験も実績も豊富に

この差異は、科学社会学における「マタイ効果」によって説明できると考えられています。科学社会学の創始者であるロバート・マートンは、条件に恵まれた研究者は優れた業績を挙げることでさらに条件に恵まれる、という「利益─優位性の累積」のメカニズムの存在を指摘しています。

マートンは、新約聖書のマタイ福音書の文言「おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」という一節から借用してこのメカニズムを「マタイ効果」と命名しました。

つまりは螺旋階段のように成功体験を積み重ね、自信と能力を高めていくという好循環が生まれるわけです。テストでいい点数を取れればモチベーションにつながるし、チームのレギュラーメンバーに選ばれれば経験も豊富になる。

同学年の他の子どもより発育が早いことで、精神的にも肉体的にも有利になりますので、その後の人生にも大きな影響を及ぼすというわけです。

私は年度の前半とも後半ともいえない9月生まれの人間ですので、あまりピンとこないものがあるんですが、3月生まれあるいは4月生まれの人は、過去に思い当たる節があるのではないでしょうか。

スティーブ・ジョブズのように早生まれの成功者もいる

もちろん、早生まれだからといって成功できないというわけではないでしょう。Apple創業者のスティーブ・ジョブズだって、2月24日生まれと早生まれに分類される人物でしたし。

ですので、早生まれだからといって引け目を感じることなく、普通に生活していればいいんじゃないかと思います。自分が子どもを産む立場になったら、なるべく4月生まれになるようにプランを立ててみる…くらいの意識でもいいのでは、と。