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なぜ詳細なマニュアルではなく「シンプルなルール」が成功するのか

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私たちが日常生活やビジネスにおいて「何かを決定する」場合、シンプルなルールにしたがうと成功する。

なぜなら、「余計な情報をシャットアウトし、制約のある選択肢のなかで意思決定すること」がベストな選択に役立つと心理学的に証明されているからです。

なぜシンプルなルールが役立つのか、これから詳しく解説していきます。

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1.シンプルなルールで成功する

個人であれ、組織であれ、政府であれ、ルールはできるだけシンプルなほうがうまくいく。

よりよい決断をしたいなら、細かい要素にはこだわらずに、もっとも重要な物事に焦点を絞らなければならない。「シンプルなルール」なら、それができる。しかも 「シンプルなルール」は実行に移しやすく、無理なくつづけられる。

SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える』では、シンプルなルールが仕事の生産性を高め、物事を成功に導く事例が紹介されています。

たとえば、医療現場で用いられる「トリアージ」がわかりやすいでしょう。

f:id:rough-maker-an9:20171205104917p:plain 引用:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kyuukyuu/saigai/triage.html

「トリアージ」とは、事故や災害で大量の負傷者を治療しないといけない場合に使われる、緑・黄色・赤・黒に色分けされたタグのこと。

医療ドラマなんかでよく出てくる、負傷者の怪我の度合いに応じて優先順位をつけるためのツールですね。

これも「治療の優先度に応じて色分けする」というシンプルなルールを採用したことによって、負傷者の生存率をあげ、少ない人手でも効率的に治療がおこなえるようになりました。

私たちの日常生活やビジネスシーンにおいても、この「トリアージ」のようなシンプルなルールを導入すれば、よりよい決断につながり、重要な物事に焦点を合わせることができるというわけです。

2.シンプルなルールがおすすめな理由

では、なぜ「シンプルなルール」はすぐれた判断につながる場合が多いのだろうか。

その理由をみていきましょう。

「なぜ〝シンプルなルール〟はすぐれた判断につながる場合が多いのか」(中略)それは(中略)枝葉末節を排除して、もっとも重要な文脈だけに目を向けることができるからである。

つまりシンプルなルールは、物事の本質的な部分に目を向けることにつながるということですな。

これは心理学の研究によっても明らかにされている事実。

学生にベストな講義を選んでもらう実験

心理学者の研究によると、どうやら人というものはあれこれ考えすぎると、根幹よりも枝葉末節が気になってしまうようだ。

本書では、選択肢が多く資源が豊富だと、上手な意思決定をできなくなってしまう事例をあげています。

それが以下の学生たちに向けた実験です。

学生たちに自分にとってもっともためになると思う講義を、三科目の中から一つ選ばせる実験をした。

この学生たちには、過去の学生による評価のほか、授業で使う参考文献やシラバスなどの情報が与えられました。

そしてAグループには短時間で選ぶよう指示し、Bグループにはじっくり時間をかけて決めるよう指示を出したのです。

その結果、

驚くべきことに、講義を受けたあとの満足度は、後者のほうが低かったのだ。

という結果になりました。

短時間で意思決定をおこなったほうが、満足度が高くなる…。

私たちのイメージとは真逆の結果になってしまったんですな。

時間をかけた学生はいろいろ考えているうちに、細かいことが気になりだす。そうすると、どうしても優先順位がつけられず、判断力も鈍ってしまう。

しかし、即断即決した学生は、もっとも考慮に値する重要な情報──「過去の学生がつけた、その授業に対する評価点」に、まっさきに注目し、ベストな授業を選ぶことができたのである。

学生たちが授業を決めるにあたって一番重要な情報とは、「過去の学生の評価」です。

時間に制約を与えられたAグループは、まっさきにこの情報をすくいあげることができました。

しかしじっくり選ぶよう指示されたBグループは、シラバスを隅々まで読み込んだりとどうでもいい情報にまどわされてしまい、ベストな意思決定ができなくなってしまったんですな。

このことからも、「余計な情報をシャットアウトし、制約のある選択肢のなかで意思決定すること」は、私たちが物事を決めるにあたって最適な思考パターンといえます。

そしてこの思考パターンを導き出すのが、シンプルなルールというわけです。

先に取り上げたトリアージの例も、4色のタグ付けをするという制約のある状況下で意思決定させることによって、ひとりでも多くの患者さんを救うことにつながっています。

3.シンプルなルールと相性が悪いこともある

ただし、シンプルなルールは万能というわけではありません。

予測可能で、効率的で、できるだけミスを出さないことが求められる会社では、詳細なマニュアルが効力を発揮する。

結果が予測不可能な意思決定をおこなうとき、シンプルなルールは絶大な効果を発揮します。

余計な情報に惑わされることなく、本質的な問題に目を向け、最適な選択肢を選ぶことができるからです。

もちろん、「細部にわたってとり決められたルール」が役に立つ場合もある。飛行機墜落事故や医療事故といった悲劇が起きないようにするには、きめ細やかなルールづくりが必要だ。

現に、離陸前のパイロットや手術前の担当スタッフたちは、何十項目にもわたるチェックリストを確認している。

一方で、失敗すれば悲劇的な事故を引き起こし、できるだけ効率的な作業が求められるミスが許されない現場であれば、むしろ詳細なマニュアルを用意すべきです。

プラモデルをつくろうとしたときに、つくり方の説明書を添付せず「外箱を参考に組み立てましょう」というシンプルなルールしか書いてなかったら、組み上げることができなくなります

パソコンの取扱説明書がいまだに分厚いのも、「電源ボタンを押して画面の指示に従ってセットアップしてください」というシンプルなルールでは困る人がいるからでしょう

このように、結果が予測可能で、効率性が要求され、ミスを出さないことが求められる」場合には、シンプルなルールを導入するには相性が悪いことも知っておきましょう

まとめ

  • ルールが多いと「ノイズ」に惑わされ、本質が見えなくなる
  • シンプルなルールの制約のおかげで、本質を見抜ける
  • 詳細なマニュアルが役立つシーンもある

以上、『なぜ詳細なマニュアルではなく「シンプルなルール」が成功するのか』という記事でした。

シンプルなルールを使い、制約のある条件下で意思決定をおこなうことは、一番大事な部分に目を向けるきっかけになります。

1年かけてじっくりと「このビジネスを立ち上げるべきか」を考えれば、市場の動向や競合他社、注げる時間や資金などさまざまなことを考えてしまいます。

しかし「1時間で決定する」というルールのもとでは、「このビジネスは世の中を変えるか」といった、本質的な問題に目を向けて意思決定することができます。

「具体的にどんなルールをつくればいいの?」という方には、<即断即決>意思決定に役立つ3つのシンプルなルールとは が役立つはずです。

シンプルなルールの力を借りて、満足度の高い意思決定を目指しましょう。