先日紹介した超マイナーな神アプリ、『Klib』について、改めてその魅力を紹介したいと思います。フリートライアルの1週間が経過するまで毎日使用してきましたので、リアルな使用感とともに解説できるはず。
一言でいうと『Klib』は、Kindleユーザーなら必ず使うべきハイライト管理の決定版アプリであります。
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1.『Klib』とは
改めて解説しますと、『Klib』とは、Kindleのハイライトを強力に管理してくれるMac向けアプリであります。Kindleでハイライトを引くと、「メモとハイライト」のページにハイライトした部分が保存されますが、その保存箇所を自動的にインポートしてくれるのが大きな特徴。
Amazonアカウントを入力し、数秒待つだけですべてのハイライトをアプリ上で閲覧できるようにしてくれるわけです。ただし、このAmazonからのインポート機能にかんしては有料になっており、無料のままで使うなら、Kindle端末をUSB接続させないといけません。実質的には月額240円(年額2300円)の有料アプリといえるでしょう。
ちなみに、KlibにはProプランというものがありまして、アプリ内での閲覧機能を強化してくれる機能があります。ですがインポートしたハイライトはEvernoteに一括保存できてしまうため、ぶっちゃけEvernote上でハイライトの検索や閲覧をすれば不自由しません。
私はAmazonのインポート機能(Extensions)のみ購入し、月額240円課金しております。Pro版は私には必要なさそうなので、いまのところ見送り中。
2.KindleハイライトをEvernoteへ一括保存
ちらっと触れましたが、Klibの2つめの大きな特徴として、ハイライトのすべてをEvernoteへ一括保存できることがあげられます。古い本も新しい本も関係なく、すべてです。さらにハイライト本文だけでなく、本のタイトルや著者、それからハイライトに加えたメモ(注釈)も一括で出力してくれます。
KindleのハイライトをすべてEvernoteに保存しようとしたとき、従来であればブックマークレットやWEBクリッパーを使って1冊ずつちまちまエクスポートしたり、Clippings.ioという不安定なサービスを使って取り込む必要がありました。
しかしKlibなら、Mac向けAppストアに配信されているため信用度はバッチリですし、300冊以上ある私のハイライト記録も、一括で取り込むことが可能。
Apple純正の「メモ」アプリのような2カラム表示のUIもすぐれていますし、動作も非常にきびきびとしてストレスが皆無。あいにく日本語表示に対応していないのが難点ですが、開発者さんには感謝してもしきれないほどの神アプリであります。
3.類似サービスとの比較
Klibの類似サービスとして「Clippings.io」というサービスがあげられます。こちらも海外のサービスですが日本語に対応しており、Chrome拡張機能を使ったハイライトの取り込みができることが特徴。
以前当ブログでも紹介しましたが、時間はかかるもののChrome拡張機能195円/月だけの料金で、Evernoteへすっきりとした箇条書きでハイライトをまとめてくれるこのサービスは、非常にすぐれたものでありました。
しかし、個人的には「少し使いづらいなあ」と感じるサービスでもありました。Chrome拡張機能は便利ですが、日付順にインポートしようとしても、本のタイトルが日付順に正しく並んでくれなかったり、ページを表示する際に一瞬英語表示になり、ワンテンポ遅れて日本語で表示されるようになっていたり。
それから、1冊あたり100〜200箇所くらいハイライトを引くこともある私の使い方だと、どうしても読み込みが途中で止まってしまう現象に見舞われてしまいます。おそらくそこまで大量にハイライトを引く使い方は想定されていないのでしょう。
そんなわけで、ごく小さなストレスばかりですし、私の環境だけなのかもしれませんが、「Clippings.ioはちょっと使いづらいわ!」という結論に至りました。
その一方で『Klib』は、Mac向けAppストアで配信されているアプリなので安心感があります。シンプルかつじゅうぶんな機能だけが実装されているので、動作が重くなることはありませんし、インポート・エクスポート時もサクサク動いてくれます。
強いて欠点を挙げるとすれば、価格がやや高いという点でしょうか。Amazonからのインポート機能は、月240円(年額2300円)のExtensionsプランに登録しなければ使えないため、実質月240円かかるアプリとなっています。
「アプリには1円も使いたくない!」という方には向きませんが、「Kindleのハイライトを手軽に扱えるようにしてくれるなら、いくら払ってもいい!」という私のようなタイプにはぴったりといえるでしょう。
4.1週間使ってみてわかったこと
以上のようなことは前回の記事でも書いてきました。あれから1週間経って、フリートライアルが終了したのでExtensionsプランに加入。毎日Klibアプリを使ってみて感じたのは、「とにかく同期スピードが早い!」ということでした。
「同期」というのは、Kindleハイライトページとの同期であり、Evernoteに保存してあるKlibノートの同期でもあります。具体的には、Klibアプリを立ち上げると、自動的にAmazonとのコネクトを図ってくれまして、起動直後には新しいハイライトを読み込んでくれるわけです。
つまり、Kindleで新しい本を読んでハイライトを引く→Klibアプリを立ち上げる→もうインポートされてる!という感動があるわけです。これは毎日使い続けているうちに気づいた仕様で、思わず「すげーな!」と声に出てしまったほどです。
さらに、どうやら新たなハイライトを取り込んだ時点で、Evernoteへのエクスポートも自動でおこなってくれるようで、Kindleで新しい本を読んでハイライトを引く→Klibアプリでインポート完了→Evernoteにもエクスポート完了されてた!という発見もありました。
Klibアプリを立ち上げると当時に、新しいハイライトのインポートと、新しいハイライトのエクスポートを自動的に進めてくれているようなんです。なんて親切なアプリなんでしょう。
ってことは、Klibアプリを立ち上げたあと、「Amazonからインポート」というボタンを押さずにすむし、「Evernoteへエクスポート」というボタンを押さずにすむわけです。神アプリだなあとはずっと思っていましたが、ここまでくると女神アプリといえる素晴らしさなんじゃないでしょうか。
なぜこんな素晴らしいアプリがまだ普及していないのか、大いに疑問です。
5.Kindleユーザーなら必ず使うべし!
というわけで、Kindleで引いたハイライトを一括保存できるだけでなく、起動するたびに自動的にインポート・エクスポートも走らせてくれる親切なアプリが『Klib』であります。これはKindleユーザーであれば必ず使うべきアプリでありましょう。
このアプリがあれば、ブログで本の一部分を引用したり、ハイライト部分だけを横断読みして新しいアイデアを生み出したりと、さまざまな用途に使うことができます。特に私のような書評をメインに書くブロガーですと、カンタンに検索・引用できるのは大変ありがたいところです。
「メモとハイライト」のページでは、書名の検索はできるものの、ハイライトした本文部分の検索はできませんからね。一方Klibアプリを使ってEvernoteへ保存しておけば、Evernote内で検索して「あれってどの本に書いてあった名言だっけな〜」というモヤモヤを瞬時に解消することができます。
普段Kindleでは小説やマンガしか読まないライトユーザーにはあまり魅力的ではないかもしれませんが、ハイライトを引いた箇所を使って引用したり、アイデアの元にしたりしているビジネス書の読者にとっては、読書体験を変えうるアプリです。
Macを使っているのであれば、いますぐダウンロードしてみてください。もしMacをお持ちでないなら、アップルストアで購入を検討しましょう。笑
まとめ
- 『Klib』を使えば、Kindleでハイライトした部分を強力に管理できる
- 1週間使ってみて、改めて同期スピードに感動
- Klib起動時には、自動でハイライトのインポート・Evernoteへのエクスポートをしてくれる
きっちり1週間経ったので、「Klib Kindle」とGoogle検索して、Klibが少しは広まったかな、ブログ記事が出てきたかなと期待して調べてみました。しかし結果は、前回と同じくどこかの図書館のサイトしかヒットせず。
もしかするとKindleのヘビーユーザーにしか刺さらないニッチすぎるアプリなのかなあ、と残念な気持ちがあったりします。一度使ってみて「これはすごい!」と思ってもらえたなら、ぜひ知り合いに紹介するなり、ブログで取り上げるなりしてもらいたいなと思います。
別にアプリの開発者ではないですし、お金をもらったりもしていないんですが、こんなアプリが周知されず開発が止まってしまってはもったいないですので…!
以上、『Kindleハイライト管理アプリ『Klib』を1週間使ってみた結果』という記事でした。